写真集『アオキガハラ』(撮影:阿部ちひろ、文:道満三郎)を読んだ感想
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自殺の名所などとして知られる「青木ヶ原樹海」をテーマにした写真集。
人間か動物かよく分からない骨が撮影されたページの次に、人のものと思われる頭蓋骨が登場し、恐怖を抱いた。
首吊り用に使用したのか、木からぶら下がる輪になった、人の重みでは切れそうにない頑丈な紐。不気味さが伝わってくる。
山梨県警のパトカー。
山に入る警官の様子からは、緊迫感が伝わってくる。
作り物ではなく本当に死んでいると思われる男性らしき人の首吊り死体。
仰向けの姿勢で土の中に埋没しつつある腐乱死体。頭は一部には皮膚が残りつつ白骨化が進んでいる。死後、あまり時間が経っていないのかもしれない。
巻末の阿部氏の言葉。
樹海は、遠くにあって美しいものではない。
自殺や死を近くに感じてほしい。樹海に入って一度も美しいと思わなかった。
色々と考えさせられる言葉だと思った。