『名探偵コナン歴史まんが 世界史探偵コナン 9 マヤ文明の真実』を読んだ感想
名探偵コナンのキャラクター達が登場する歴史漫画『名探偵コナン歴史まんが 世界史探偵コナン 9 マヤ文明の真実』(原作:青山剛昌、漫画:谷仲ツナ、鹿賀ミツル)を読んだので感想、レビュー記事を書いてみようと思う。
この本ではマヤ文明について以下のようなことを学ぶことができる。
- マヤ文明は紀元前1000年頃から紀元後16世紀にかけて2500年以上もの長い間、中央アメリカのユカタン半島で栄えた。
- マヤ文明の中で10世紀ごろにもっとも栄えていた都市はチチェン・イッツァ
- マヤ文明は階段型のピラミッドが特徴
- 雨が降らない時期、マヤ人は雨の神チャクに生け贄(いけにえ)を捧げて雨ごいをした。
- マヤ文明では太陽、月、星を観測し、1年を365日とする正確な暦(こよみ)を作っていた。
- マヤ歴が現代の暦で2012年に終わっているので「2012年に世界が滅亡する」という説を唱えた人が過去にいたが、マヤ歴は一周したらまたはじめに戻る仕組みであったため、「2012年、世界滅亡説」は嘘だった。
- マヤの天文台は現代の天文台と形がよく似ている。
- 人類がアメリカ大陸に渡ったのは約1万4千年前のことだった。
- 約2万8千年前から1万3千年前にかけて、ベーリング海峡は陸続きになっていた。
話の序盤で、ビニール袋の中に葉っぱを入れて植物の蒸散(じょうさん)現象を利用して飲み水を得る話があり、コナン君によると蒸散とは「根っこから吸い上げた水を、葉っぱの気孔(きこう)から放出する」現象とのことで、この話がマヤ文明の話とどうつながっていくのか分からず不思議に思っていると「マヤ文明には、近くに大きな川がないという、珍しい特徴がある」とコナン君が言い出し、他のキャラクターが「マヤの人達は、どうやって水を手に入れてたんでしょうか...」という疑問を提示してきたので感心した。
そうきたか!
漫画の後半では、「降雨ロケット」という(たぶんというか明らかに)マヤ文明の時代には存在しない現代科学技術の機器で雨を降らせる方法などの紹介もあり、歴史漫画でありながら、科学漫画でもあるのがコナン君らしくてよいなぁ、と思ってこれまた感心した。
マヤ文明のことを深く学ぶために色々と詰め込んだ歴史漫画というよりは、ストーリーの本筋はマヤ文明とはほとんど関係がない。 漫画やアニメで名探偵コナンを楽しんでいる人であれば、この漫画で楽しみながらマヤ文明のことを学べると思う。
マヤ文明のことは私には高校生の頃に世界史で学んだ程度の知識しかなかったので、私にとっては知らないことだらけであったから読んでよかったと思う。フリガナもふってある漫画なので子供向け、特に小学生向けの本かもしれないが、コナン君が好きであれば中学生・高校生・大学生・大人でも楽しめる漫画だと思う。現在、45歳の私でも十分に楽しめた。
楽しみながらコナン君と一緒にマヤ文明を学んでみたい人、とにかくコナン君の漫画なら何でも読んでみたい人にはオススメの漫画だと思った。