漫画『ワンダーランド』第1巻、第2巻を読んだ感想
著者・石川優吾(いしかわ ゆうご/Ishikawa Yugo)の漫画『ワンダーランド』第1巻、第2巻を読んだ。
現代日本のとある県内にいる人達が、ある日突然、リカちゃん人形やバービー人形ぐらいのサイズに小さくなってしまったことにより、野良猫や鼠やカラスや自衛隊と壮絶な戦いを繰り広げることになってしまう、というお話。
我が家には、とてもかいわらしい飼い猫・ゆきおがいるのだけれど、この漫画の世界のように、突然私が人形サイズに縮んでしまったとしたら、ゆきおが私に対してどのような行動を取るのかが気になって仕方がない。
今度自宅に戻った時に、ゆきおの目の前に人形を設置し、ゆきおがどのような行動を取るかを観察してみないといけないと思う。
ゆきおは、おっとりとした猫であるため、私が縮んだとしても私に危害を加えないと思いたいところではあるが、この漫画の主人公・本田由希子(ほんだ ゆきこ/Honda Yukiko、ゆっこ/Yukko)の両親のような悲惨な目にあうような気がしなくもない。
猫好きの私にとっては、飼い主が小さくなったからといって、飼い猫が飼い主をオモチャにして殺めてしまうシーンを見るのは、何とも心苦しい。
それに対して、飼い犬は飼い主が小さくなっても、飼い主のことを丁寧に扱っているあたりに違和感を覚えた。
さては、この漫画の作者は、犬派か!?
さて、本編だが、残虐なシーンが含まれているので、読む時には注意が必要。
猫対(人形サイズの)人間、鼠対(人形サイズの)人間、カラス対(人形サイズの)人間。
動物と人間との戦い。
人間が人形サイズになると、こんなにもあっけなく動物達に狩られてしまい、食べられてしまうのか、ということがよく分かる。
動物が動物を食べるシーンは、テレビのドキュメンタリー番組などでよく見かけるが、動物が人間を食べるシーンなどは見たことがないし、見ようとも思わない。
この漫画では、そのようなシーンを見ることになってしまうので、そのようなシーンを見たくない人には、苦手な部類の本になるかもしれない。
不幸中の幸いか、そのようなシーンはあまり多くは描かれていないので、残虐なシーンが好きではない私にとっても、何とか話を読み進めていくことができた。
なお、私にとっては、残虐シーンよりもこの漫画での一番の恐怖シーンは、主人公・ゆっこの肘に巨大なごきぶりが乗っかってきた時だった。
ごきぶりは、大小にかかわらず、私の恐怖対象であるが、人形サイズの人間にとってのゴキブリは、スマートフォンぐらいの大きさはあるので、もう怖すぎだ。
第1巻は、このような恐怖シーンが、とても現実味がある絵で描かれていたと思う。
第2巻では、主人公達が人形サイズに小さくなってしまった理由が、少し明らかになってくる。
小さくなれたんだから、大きくもなれる・・・・・・元のサイズに戻れるのではないかと期待して読んでいっているが、第2巻の終わりの時点では、まだそのようなことを想定させるような兆候はなかった。
人形サイズになれば、風船で空を飛んだり、ラジコンの船に乗って川を移動できたりするなど、面白そうなことがいっぱいありそうだと感じた。
人間を小さくする技術(魔法?)を商用化できれば、世の中が一変するだろうなぁ、と思いつつも、この漫画の主人公達のように動物達に襲われるのは、嫌だなぁ。
第3巻が出たら、早く読みたい!
《関連リンク》
・漫画『ワンダーランド』第5巻を読んだ感想
・漫画『ワンダーランド』第4巻を読んだ感想
・漫画『ワンダーランド』第3巻を読んだ感想