漫画『ブレイブスター☆ロマンティクス』第2巻を読んだ感想


ブレイブスター☆ロマンティクス 2巻 (デジタル版ヤングガンガンコミックス)

第2巻も、第1巻の面白さ、スピード感そのままで、とても面白い。

ブレイブスターの言動は相変わらず暑苦しいが、芯はしっかりとしている。
求婚中の女性・斉宮侑紀(さいみやゆき)への真っ直ぐな愛情表現、自らの命の心配よりも女性を守る心意気、これらがブレていないので、好感が持てる。

異能医局の計算では、ブレイブスターが能力を全開にすると10分につきざっくり1日もの寿命が縮むということ、ブレイブスターの寿命は残り1年、とのこと。
この衝撃の事実を突きつけられても、ブレイブスターと呼ばれる歩(あゆむ)は怯まない。
それだけあれば十分、ということで、窮地に陥っている求婚中の女性・斉宮侑紀を助けに行く。

10分の異能力全開で寿命が1日減るということ、寿命は残り1年であること、から考えると、歩があと何分間、ブレイブスターとしての力を使えるかが分かる。

仮に、毎日1回10分の力を使ったとすると、

 10分×365(日)=3650分

となるので、ブレイブスターの能力を全開で合計3650分(=約60時間)使うと、1年経つ前に、死んでしまいそうだ。
歩は、魔女と戦うことで、この問題を解決しようとしている。
何とかしてこの寿命の問題を乗り切ってほしいものである。

CARD総長(カード・グランドマスター)シャルル・ド・トゥレーゼは、相変わらず、可愛らしく、凛々しく、美しい。
女性から大量のラブレターが届くというのも頷ける。

清川荊に「す 好きです」と言って手を握り締めて顔を近づけていく斉宮侑紀と困り顔の清川荊のシーンがほんわかして良かった。

12巻の後半で、異能機関CARDの天敵である教団を主宰しているのが奏神白(かながみあきら)という男で、ブレイブスターとは子供時代からの知り合いであるということが明かされたのは衝撃的だった。

12巻の前半で、子供時代の歩とシャルルを守るために白が異能を与える魔女を銃で撃った。
シャルルは頼もしい白に名前を聞くほど感動していた。
歩は泣いていた。怖くて泣いていたのか、あるいは、斉宮侑紀に求婚して断られたことで泣いていたのかは分からない。

最初、このシーンを見た時、白と歩が逆なのではないかと疑った。
白が泣いていた方で、歩が銃を撃った方ではないかと思った。
銃を撃った子供は、今のブレイブスターとしての歩の言動と似ているからだ。

しかし、年齢や経験が違う。
6年という歳月と戦闘経験を積み重ねた現在のブレイブスターであれば、このような言動は取れていても違和感はないが、初めての戦闘で、大量殺戮現場の真っただ中で子供が取ることができる言動としては違和感がある。
泣いている子供の方が自然。

今のブレイブスターの純粋で真っ直ぐな言動を見ていると、子供の頃のブレイブスターが、魔女を銃で撃つような行動はとれそうにない。

魔女を銃で撃ったのは歩ではなく白。
子供の白が平然と銃を撃ち、銃を撃った後で笑顔でシャルル達に話しかけられるのは、白が強い精神力を有するから、というような理由では説明が難しい。
現在の白が魔女を崇拝し、異能者以外の人間は排除する教義を掲げていることを考えると、白は子供の頃から、既におかしかったのかもしれない。
あるいは、魔女に出会って、魔女に魅入られておかしくなっていたのかもしれない。

これらのことを考えさせられるほど、ストーリーがとてもよくできている。
2巻を読んだ後、もう1度1巻を読み直して、1巻と2巻で展開された話で、私が理解できなかったことを何とか理解しようと努めた。
読み返すと、分からなかった謎、気付いていなかった謎に気付いて、面白い。
3巻が待ち遠しい。

2巻の巻末には、「番外編 PINKISH SKIN BRAVEGIRLS(ピンキッシュ スキン ブレイブガールズ)」というフルカラーのおまけ漫画が付いている。
「桜ノ湯」という銭湯での入浴シーンが描かれていて、ヒロイン達の裸体をたくさん見ることができる。
こんな美女達の集団が訪れる銭湯は、たぶんこの世にはないのだろうと思うけれど、こんな銭湯に行ってみたいなぁ。

《関連リンク》
漫画『ブレイブスター☆ロマンティクス』第1巻を読んだ感想


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