綾瀬駅から徒歩5分の銭湯・金子湯に入った感想
JR東日本常磐線と東京メトロ千代田線の駅・綾瀬駅の西口から歩いて5分ほどの距離にある銭湯・金子湯に行ってみた。
東京都足立区の銭湯・金子湯(住所:東京都足立区綾瀬4-17-4)の外観。
閑静な住宅街の中に銭湯施設は立地しており、施設はマンション又はオフィスと思われるビルの1階に入っていた。
銭湯施設の目の前には大きな公園があり、小学生ぐらいの子供達が楽しそうに遊んでいた。
この公園で親が子供と一緒に汗を流す遊びをして、親がへとへとに疲れた頃に、親子でこの銭湯に行って休憩すれば楽しいだろなぁ。
金子湯の玄関の下駄箱に靴を入れて、木鍵で鍵をかけて中に入る。
入口付近は、長いソファーと大きなテレビと小さな本棚がある休憩コーナーとなっていた。
お風呂上りに、ここで休憩すると、のんびりできてよさそうだ。
休憩フロアを通り過ぎた少し奥まった所に、フロントがあった。
フロントにいた物静かなおじさんに入浴料金460円を現金で支払う。
フロントに向かってどちらが男湯、女湯なのかが分かり難くて迷っていると、おじさんがフロントに向かって左側が男湯であることをジェスチャーで示してくれた。
脱衣所には鍵付きのロッカーがある。
鍵を利用する際に100円玉硬貨などのコインは不要である。
いちいち財布の中の小銭の有無を気にしなくてよいから、面倒でなくて有り難い。
服を脱ぐ前に、脱衣所の中にあった面白い物達に目を向ける。
小中学校の教室内にある物。
学校用の机と椅子。
SSチェア ACR-1000-BDM
※こちらの机と椅子の商品画像は、脱衣所にあった机と椅子とは異なるものであるが、見た目は大体こんな感じ。
この5年ほどは私の子供が小学校に通っていて、私が参観日で学校に行く機会があるから、似たような机と椅子は最近も見たことがあったので、格別懐かしいという感慨までは抱かなかったけれど、参観日ではなかなかできないことをしてみた。
机から椅子を引き出し、椅子に座り、机の上に両手を置いてみた。
最近、仮住まいしているアパートの部屋用に購入した折り畳みの机と椅子に負けないぐらいの使い心地の良さ。
これは学校用の机と椅子が製品として優れているということもあるのだろうけれど、小中学校の9年間使い続けた机と椅子の使い心地の良さを体が覚えていたのかもしれない。
私が実際に使用した机と椅子とは少し違うけれど、同じようなものであろう。
中学校を卒業してから約25年ぶりの懐かしい座り心地さをもう少し味わいたいところではあったけれど、椅子に座って机の上に教科書やノートを広げて授業を受けたり自主勉強をしたりといった、目的をもって何かをする用事が特にないので、机と椅子からは間もなくして離れる。
子供がいたら、お父さんが長湯でなかなか出てこない時にはこの机で勉強して待っている、というようなこともありえるのかもしれない。
服を脱いで服をロッカーに入れて浴室に入る。
浴室内には、無料で利用できるボディソープとリンスインシャンプーが置いてあるので、それらで頭と体を洗う。
カランのお湯は熱くも温(ぬる)くもないちょうどよい温度。
固定式のシャワーもあったけれど、基本的に、カランのお湯を洗面器にためて、洗面器で体を洗った。
お風呂の浴槽は大きく分けて2種類ある。
1つはメインのお風呂で、2名ほどの先客がいる。ジェットバスが付いている。
もう1つのお風呂は別室にあり、先客はいない。ラドン浴ができるお風呂。
私が最初に入るお風呂は、先客がいないラドン浴ができるお風呂にした。
お湯の温度が高くなくて少しぬるいと感じたので温度計を見たところ、42度ほどしかなかった。
ぬるいお湯が嫌いというわけではないので、じっくりとお湯につかっておく。
浴槽が深いので、座り込むには出入り口付近の階段状の部分に腰をかけることになるが、それだと半身浴になってしまう。
肩までお湯につかっておきたかったから、座らずに中腰のまま、お風呂につかっていた。
お湯の中なので浮力があるから、中腰の姿勢でもしんどいということはない。
ラドン湯の浴槽を私1名で占有できるのは、何とも贅沢な気分であった。
扉が開いているとは言え、メインのお風呂とは別室であったし、メインのお風呂にいる先客達も静かであったから、別室に聞こえてくる音と言えば、お湯が流れる音ぐらいである。
静かな空間で1人だけで大きなお風呂につかることができることに喜びを感じ、その喜びの感情により、心身の疲弊が癒えていくのを感じた。
ラドン浴そのものにも、心身を回復させる効能があったかもしれないけれど、静かな空間で大きなお風呂に入ることができた、ということがとても良かった。
ラドン浴を終えて、普通のメインとなっているお風呂に入ると、温度が随分違うということにすぐに気づいた。
温(ぬる)いラドンの湯との温度差が大きかったので、入り始めた最初の頃は熱いと思ったけれど、熱い風呂はその他の東京銭湯でも色々と体験しているため、お湯に入ってから10秒もすると、そこまで熱くないことが分かる。
温度計を見ると、45度であった。
ラドン湯よりも温度が3度は高いけれど、45度という温度はそんなに熱い温度ではない。
温(ぬる)い温度でもないので、体の皮膚から受け取る熱いお湯からのヒリヒリとした刺激が気持ちよかった。
ジェット水流は、1つだけ水流が出るタイプと2つの水流が出るタイプがあった。
両方試したけれど、やはり両肩の肩甲骨付近を同時に水流でマッサージできる2つの水流が出るタイプの方がより気持ちよかった。
昨日(土曜日)は休日出勤で仕事をしており、あまりにもPC作業に没頭しすぎて夜9時頃の時点で首や肩がかなり痛くなっていたから、この水流マッサージは気持ちよかった。
サウナ室はあったけれど、室内が薄暗く、ドアを開けても室内が冷たかったので、壊れていたのかもしれないと思って利用しなかった。
シャワーを浴びてから浴室を出る。
浴室で体を乾かすために壁掛け扇風機のリモコン及び本体に付いている電源オン・オフのボタンを何度か押したけれど、扇風機が全く動かない。
その様子を見ていたらしい、風呂上りに脱衣所で着替えをしていたおじいさんから声がかかった。
「それ、壊れてるよ。下の扇風機を使うといいよ」
それは残念。
壁掛け扇風機で上から吹き降ろす風を頭から浴びたかったけれど、仕方がないので床に設置してある普通の扇風機の電源を入れて使用する。
扇風機の涼しい風で背中やお尻を乾かす。
これが、気持ちいい。
ドライヤーについては、多くの東京銭湯とは違って有料ではなく、無料で利用できた。
他の銭湯では20円を入れて利用しており、この金子湯ではドライヤーが無料で利用できることから、実質20円分、金子湯は他の銭湯よりもお得ということになる。
お風呂から出た後、長椅子のソファーでくつろいでみた。
大きなテレビではニュースが流れていたので、ニュースをぼんやりと眺める。
他にも風呂上がりのおじいさん、おばあさん達が長椅子に座って、のんびりとした時を過ごしていた。
テレビの近くの小さな本棚に漫画本が置いてあったので1冊手に取って読んでみた。
読んだのは、『曇天に笑う』の第1巻。
前半の本編よりも後半の番外編のような話の方が私は好きになった。
可愛らしい式神の女性に恋をする若い男の悲しくも感動する話。
スーパー銭湯では漫画本をよく見かけるけれど、普通の銭湯で漫画本を見かけることはあまりないので大変うれしかった。
漫画本が大好きな私にとっては、本当に嬉しい。
また、この銭湯を利用したいと思った。
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