絵本『月へミルクをとりにいったねこ』を読んだ感想


月へミルクをとりにいったねこ (日本傑作絵本シリーズ)

絵本の著者は、Alfred Smedberg(アルフレッド・スヌードベルイ)、翻訳は菱木晃子(ひしきあきらこ)、絵は垂石眞子(たるいしまこ)。

4匹の子猫を育てるお母さん猫が、子猫達のために、月の中にあるミルクを求めて、月まで一生懸命走って行く姿がかわいらしい。

走っていく途中で、ぶた、おんどり、こうしが仲間に加わり、列をなして月に向かって走る姿は、微笑ましい。

この絵本に出てくる猫は、私好みのかわいらしい絵柄。

月に少しでも近づくために後ろ足で立つ様子は、本当にかわいらしい。

お話のオチもバッドエンドではなく、ハッピーエンドで後味が良いし、奇想天外な展開でもなく(猫の言葉が人間に通じる点を除くと)、現実味ある展開もよい。

大人はもちろんのこと、小学生以上だと、猫が月を追いかけても月には行けるはずがないという固定観念があり、まず走って月までミルクを取りに行くことなど考えないけれど、この絵本では、そのことに猫が気づかないまま、一生懸命に頑張ることで目的を達成できていることが何だか面白い。

ミルクがただでもらえるのではなく、ネズミ捕りをしたらその報酬としてミルクがもらえるというのも良いと思う。

ストーリーとしても良かったが、この絵本の一番私が好きな点は、各ページの猫の絵がかわいらしい、ということかな、と思う。

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