原作:和泉式部/著者:いがらしゆみこ 『和泉式部日記』

長保5(西暦1003)年4月〜翌年正月までの和泉式部と敦道(あつみち)親王[帥宮(そちのみや)]との恋愛物語。平安時代を代表する日記文学の1つ。小舎人童(ことねりわらわ)が2人の間を行き来して文を届ける様子がかわいらしく描かれていて面白かった。しかし、どうして和泉式部は敦道親王が夜に訪ねてきていても気づかないことが多かったのだろう。夜静まり返った中で、門を叩く音が聞こえないことなどあるのだろうか。敦道親王以外の男が来ていたと勘ぐられても、仕方がないと思った。

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赤川次郎 『かけぬける愛』

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原作:太田牛一/著者:小島剛夕 『信長公記』