ズボンの股下を測るメジャー代わりにされる猫-ゆきお
昨日、妻がとあるお店でズボン(ジーパン)を購入した。
昨日、自宅に帰った後で股下の長さが気になったらしく、妻が家のメジャーで計測していると、我が家の飼い猫ゆきおがやってきて、妻が買ったばかりのズボンの上に腰をおろして妻がメジャーを操る手つきを眺め始めた。
ズボンの股下をメジャーで測る妻の手つきをズボンの上から眺める猫-ゆきお。
この面白い光景を見逃すはずがない私としては、早速手に持っていたiPhone 7のカメラで撮影。
この写真を撮影した直後、ゆきおは妻がメジャーで測っているズボンの方に転がっていった。
妻は、名案を思いついたとばかりに嬉しそうな声で私に言った。
「そうだ、ひょっとして、ゆきおが股下と同じサイズじゃない?ゆきおで股下のサイズが測れるんじゃない?」
かわいそうな猫-ゆきおは、妻に両前脚、両後脚をつかまれる。
ズボンの股下を測るメジャー代わりにされる猫-ゆきお。
ズボンの股下サイズ測定器と化した猫-ゆきお。
おとなしい猫-ゆきおは、妻にメジャー替わりにされても暴れて脱出を試みたりすることもなく、じっとしていた。
妻によると、ゆきおのサイズの方がわずかにズボンの股下サイズよりも長いということであった。
測定後、ゆきおはあっさりと解放された。
さて、昨日のことを思い出して、今日の昼前に妻に聞いた。
「今後もゆきおでズボンの股下サイズを測るん?」
「測らん」
「なんで?」
「ゆきおはメジャーじゃない」
「じゃあ、なんで今回はメジャーにしたん?」
「ゆきおが横にゴロンとなってきたから」
ゆきおの性格を考える。
新しい物を床に置くと、ゆきおは新しい物に近寄ってきて、新しい物の上に乗っかってくるであろう。
妻がズボンを新しく買って床の上に置いたら、ゆきおはズボンの上に乗っかってくるであろうから、再度、妻がゆきおをメジャー替わりにする様子を見ることができるかもしれない。
太陽と地球との平均距離は約1億4960万キロメートル。
この距離を1天文単位と言う。
宇宙で星々の距離がどれぐらいあるかを表現する際に、10天文単位と言えば太陽と地球との距離の10倍離れているということをイメージしやすい。
今回の猫メジャーを見て思い出した。
新しい物を買って床に並べて写真撮影をしていると、ゆきおが寄ってくるから、新しい物とゆきおが一緒になって写真撮影されることが多い。
一緒に写ったゆきおのサイズが、新しい物のサイズを判断する材料になる。
これまでにも我が家の飼い猫ゆきおのサイズは、物のサイズを測定する時の基準値としての役目を果たしてきていた。
1猫単位。
猫を横たわらせた時の猫の前脚の先端から後脚の先端までの平均サイズのことを1猫単位と考えれば、物のサイズを分かりやすく表現できるのではないだろうか。
いや、猫のサイズは猫それぞれで違う。
猫の種類でも違うし、子猫と大人猫でもサイズが違う。
我が家では混乱を避けるために、1猫単位ではなく、1ゆきお単位で考えればよいのではないかと思い、妻に提案してみた。
「今後は1ゆきお単位で我が家の物のサイズは測れるのではないかな。1ゆきお単位はゆきお1匹のサイズで、前脚の先端から後脚の先端までのサイズ」
「難しいな」
「なんで?」
「尻尾をどうするかもあるし、ゆきおは日々成長しよるかもしれんから、サイズが変わるかもしれん」
「平均でいいんじゃない?」
「分からん。今、たこ焼きを焼きよるから。ふわトロ系。集中せんといかん」
昼食の準備をするために、たこ焼きを焼いていることに真剣になっている妻からは会話が打ち切られてしまった。
1ゆきお単位というのは難しく考えすぎた。
ゆきおと同じぐらいのサイズ?ぐらいの感覚で考えた方が分かりやすいのかもしれない。