漫画『空挺ドラゴンズ』第2巻を読んだ感想
《第2巻の目次》
Flight 6:はじめての解体と龍の壁掛け(タペストリー)
Flight 7:祭りと龍肉の手延べ汁麺(ラグマン)
Flight 8:大災と食える龍
Flight 9:暴れ龍捕獲作戦
Flight 10:炊き出しの窯煮と龍のカツレツ
Flight 11:別れと旅立ち
漫画『空挺ドラゴンズ』(著者:桑原太矩(くわばらたく))の第2巻を読んだ。
第2巻はクレーターの中に作られたクオーン市が舞台となる。
この市は捕龍基地として栄えた有数の港市(みなとまち)とのこと。
港と言っても、近くに海があるわけではないので、空を飛ぶ船のための港。
この市で、ヒロインのタキタは初めて龍を解体し、その体験に感動する。
ミカと訪れた千剖士(せんぼうし)のテントでは、さらに驚くべきことが待っていた。
テントの内壁をぐるりと囲むように並べられる龍のタペストリー。
これまでに捕らえられ、解体された何百匹もの龍が飾られており、ミカが捕らえた龍のタペストリーもある。
タキタは、自分が初めて解体した龍もタペストリーを作ってもらえること、そのタペストリーをテントの中に飾ってもらえることを知って興奮する。
ジローは、売春宿(酒場?)で無理やり2階に連れ去られようとしていたカーチャという若い女の子を助けるために、別の捕龍船の船乗りにケンカを売る。
このジローの真っ直ぐさは好感が持てる。
ジローとカーチャは互いに惹かれ、ジローはカーチャに捕龍船に一緒に乗ってくれないかと提案するが、カーチャは市に残ることを決め、ジローを送り出す。
この別れのシーンは、さっぱりしているけれど、切なくなるシーン。
龍を捕るために世界中を旅する船乗りのジローが、カーチャがいる市に戻って来られるのはいつの日になるのか分からないし、作中で他の船員が言っていたけれど、龍を捕るのは命がけの仕事なので生きて帰って来られる保証もない。
カーチャが市に残ることに決めた理由は分からなかったけれど、たぶん、二人が再開することはないのではないかと思うと、寂しいものだと思った。
若者達が恋心で心を揺さぶられている時に、ミカは女性には目もくれず、龍のことばかりを考えていて、タキタの言葉を借りれば、「ブレない」龍への執着心は、凄いなぁ、と思う。
市で暴れる龍に毒が仕込まれていても、毒を抜く方法があり、龍を食べることができると知ると、目を輝かせて龍捕りを開始する。
龍のカツレツもおいしそうに食べる。
第1巻に続き、第2巻も話がよくできており、綺麗にまとまって終わった。
第3巻も楽しみ。
《関連リンク》
・漫画『空挺ドラゴンズ』第3巻を読んだ感想
・漫画『空挺ドラゴンズ』第1巻を読んだ感想