漫画『スローモーションをもう一度』第1巻を読んだ感想


スローモーションをもう一度(1) (ビッグコミックス)

漫画『スローモーションをもう一度』(著者:加納梨衣(かのうりえ))の第1巻を読んだ。

中森明菜など1980年代のアイドルが好きな平成時代の男子高校生と女子高生のほんわかした恋愛話。

主人公とヒロインは、学校の同じクラスの男女。
席も隣同士。
普段しゃべることはないけれど、二人に共通した好きなもの・・・それは、80年代のアイドル、音楽、玩具、ファッション。

第1話の最初の一コマで東京スカイツリーが登場するという時代であることを考えると、80年代の物が好きな高校生男女は、自分達が生まれる遥かに昔の時代の物が好きであるということ。
アニメや漫画のキャラクターのコスプレをする若者は当たり前のように多いけれど、この漫画に登場するヒロイン・薬師丸は、80年代のアイドルが着ていたドレスを着て、アイドルの歌を歌う。
ドレスは、自分には難しくて作れない時はお店で買う時もあるが、80年代の古い手芸雑誌を見て自作するという徹底ぶり。

今時の高校生男女が今から30年も前の時代のアイドルに憧れ、その共通の趣味や感性がきっかけでお互いに惹かれあい、友達感情から恋愛感情に発展していく、という話はなかなか新鮮だった。

80年代のアイドルが活躍した時代、私は小学生の頃。
小学生という年齢だからだと思うが、80年代のアイドルは私にはあまり興味はなかったが、この漫画に出てきた斉藤由貴のスケバン刑事は、当時の小学生の間でも大人気だった。
スケバン刑事が敵を打倒するために使用したヨーヨーが流行し、私もヨーヨーでよく遊んだような記憶がある。

昔懐かしいアイドルや玩具などが登場するので、80年代あたりの時代を知っている人には、色々と記憶がよみがえって面白いと思う。

この高校生男女は、周囲の考えなどに流されずに、自分達の好きなこと(80年代のものが好きであるということ)を否定したりせず、大切にしているというあたりに、とても良いなあ、と思った。
第2巻も楽しみ。
早く読みたいなぁ。

 

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