漫画『猫のお寺の知恩さん』第1巻を読んだ感想


猫のお寺の知恩さん(1) (ビッグコミックス)

漫画『猫のお寺の知恩さん』第1巻を読んだ。

漫画のヒロイン・古寺澤知恩(こてらさわ ちおん)さん(19歳)が、畑仕事で汚れてしまったズボンを脱いだ後、下半身がパンツ姿になってしまったのを隠すために、猫を使ったのは面白かった。
両手で猫の脇の下を持って猫を持ち上げ、だらりんと垂れ下がった猫の胴体でパンツがあるあたり、つまり、股間があるあたりを隠すという発想は凄い。

私も自宅に帰ったら、風呂上がりか風呂に入る前に、我が家の飼い猫ゆきおで試してみようと思った。
「うろうろするなら、パンツぐらい履いて!」と妻に怒られる前に、ゆきおくんで股間を隠せばよいとは、全く思いつかなかった。
是非、今度自宅で試してみよう。

残念ながら、知恩さんは、猫で股間を隠すことには失敗した。
嫌がる猫が、知恩さんの手を噛んだり暴れたりして、猫は知恩さんの手を振りほどき、すたたたた、と逃げていってしまった。
猫がいなくなったことで、知恩さんのパンツ姿を隠すものがなくなった。
タイミング悪く、主人公の高校1年生の男の子・須田源(すだ げん)(15歳)に、知恩さんはパンツ姿をまじまじと目撃されてしまう。
源は15歳の少年らしく、気にしていない風を装っているが、実際にはとてもドキドキしており、面白い。

昼寝している知恩さんの体の上や周りに6匹ほどの猫がくっついて寝ているのは、何とも羨ましい光景だと思った。
我が家にも飼い猫のゆきおがいて、私が寝ているとくっついてくれることがあるが、猫1匹がくっついてくれるだけで、とても気持ちいい。
1匹だけで気持ちいいのだから、6匹もの猫にくっつかれたら、気持ちよさは少なくとも6倍はあるのではないだろうか。
知恩さんが羨ましい。

寺の中をたくさんの猫達が歩き回り、走り回っているのはとても良い。
おばあさんが寝床で寝ながら「満月の夜はとくに騒がしいね。」と言っているのもよい。
寺での生活の中に、このように、たくさんの猫達と一緒に生活することも含まれているのが微笑ましい。

マエカケちゃんという猫が蜂の巣を見て尻尾をフリフリしていること、鉢の大群が知恩さんと源を襲うこと、マエトラの手が蜂に刺されてグローブのように腫れていること、これらが繋がっているのがとても面白い。

19歳の知恩さんと15歳の源の恋愛的な感情がどのようになるのかも、楽しみ。

猫達が猫らしい行動をとっている様子がとても可愛らしく、本編のストーリーもよいけれど、この猫が上手く描けているから、この漫画はさらに面白味を増している。
猫好きの人におすすめできる漫画だと思う。


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