夏海公司『なれる!SE 基礎から学ぶ?運用構築』

開発・構築を担当する部署・SE部と運用を担当する部署・OS部との険悪な仲について面白おかしく描いたお話。

主人公の桜坂工兵(さくらざかこうへい)と少女のような外見を持つかわいらしい(が厳しい)上司・室見六華(むろみりっか)は、SE部に所属し、文庫本の表紙に描かれている女の子・姪乃浜梢(めいのはまこずえ)は、OS部に所属している。

室見六華と姪乃浜梢は、お互いを敵であると認識し、とある案件の引き渡しをめぐって泥沼の争いを続け、OS部に引き渡すべき運用段階の案件を引き渡すことができず、OS部が行うべき顧客からの電話対応を室見六華自身が行わざるをえない異常事態が続いた。

室見六華が顧客対応に追われてしまったため、室見六華が行うべき構築業務ができないままの日々が続いてしまい、その結果、顧客からのクレームに繋がってしまう。

入社1か月しか経過していない新入社員の桜坂工兵は、室見六華と姪乃浜梢の敵対状態を解消するために、神経をすり減らしながら、何とかしようと努力する・・・・・・・。

第1巻もそうだったが、第2巻も大変面白かった。

桜坂工兵は、本当に優秀なSEに成長する、と思った。

室見六華と姪乃浜梢の二人が障害切り分けのために、奮闘する様子は凄く格好いいと思った。

姪乃浜梢が、ターミナルウィンドウを16個(?)同時に起動して、それらを切り替えながらコマンド操作する様子は、素敵すぎる。

こんな頼もしい女の子達(しかもかなり若い)は、現実世界のどこかにはいるのかもしれないが、本当にいるのかなぁ……見たことない。

今回の話で学んだことは、構築したものを運用チームに引き渡す際には、詳細なドキュメントよりも信頼関係が大事である、ということだ。

あらゆる事態を想定してそれぞれの対応方法を全てドキュメント化するべきというOS部の要求については、室見六華の言う通り、どこまでやるべきなのか、隕石が落ちた時まで想定して書かないといけないのか、といったことを考えると無理があり、不可能である。

どこまで書くべきか、といったあたりを決められるのは、藤崎さんの言う通り、お互いの信頼関係によるところが大きい。

私の経験上でも、信頼を失った案件では、それまで書く必要がなかったドキュメントを大量に書く、という事態が生じた記憶があるし、しかもそのドキュメントが参照されることなどほぼない、といった悲しいことになっているので、今回の話は痛いほど良く分かった。

萌え要素と実践的な要素の組み合わせが絶妙の素晴らしい小説だ!

次巻(3巻)も早く読まなくては! 

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