赤川次郎 『呪いの花園—幻影稼業』

本作品には、「悪夢、買います」、「隅の少女」、「呪いの花園」、「幻のタイトロープ」、「失われた恋人」、「幻のプロポーズ」の6編が収録されている。「失われた恋人」は、パソコンゲームに登場するバーチャルな女性と付き合う男が、気が狂って現実の世界と仮想の世界を混同し始めたという内容の作品かと思ったら、全く違う結末だったのでちょっと意外だった。結末に近づくにつれ、オチを何となく予想できたのだが、当初は全く予想できなかったので、この意外性が良かった。「幻のプロポーズ」は、ショートショートとも呼べそうなほどの数ページの短編で、この作品を除くと他の作品は悲劇的な結末になっているので、悲しい気分になる。
  
 

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文・さえぐさ ひろこ 『ねんね』

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写真集『瀬戸内の楽園 高橋毅 高橋毅』を見た感想