アーサー・C・クラーク 『都市と星』

原題:The City and the Stars

銀河帝国が崩壊してから10億年が経過した地球には、ダイアスパーだけが都市として唯一残っていた。ダイアスパーの人々はあらゆる病気を根絶し、寿命もほとんど永遠であった。人の誕生については、男女の協力による生物学的な方法ではなくなっていた。セントラル・コンピューターの制御する記憶バンクに蓄えられた情報を元に人間が創造され、創造の殿堂から再生された。また、死についても長い人生に退屈を覚えたりした時に、創造の殿堂に入り、記憶バンクの中に戻った。そして、また再び長い時を経て、記憶バンクから蘇る・・・このような繰り返しが10億年も続いていた。周囲を壁に囲まれた密閉都市ダイアスパー。壁の向こう側に出ることは都市の人々にとっては恐怖であった。主人公アルヴィンは都市の壁の向こう側の世界に行きたいと思っていた。どうやって、都市から脱出するか。道化師ケドロン、教師物語は、そこから始まる。
50年前の小説とは思えないほど新鮮な気分で読むことができた。大変気になったので、インターネットで原著もチェックしてみた。いつか原著(Arthur C. Clarke "The City and the Stars")も読んでみたいと思うほど面白い一冊だった。
  
 

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