絵本『おしっこちょっぴりもれたろう』を読んだ感想

小さな子供には受けそうな変なタイトルの絵本だったので、読んでみた。


おしっこちょっぴりもれたろう(著者・イラスト:ヨシタケ シンスケ)

おしっこをした後におしっこが漏れ出て、パンツがおしっこで少し濡れてしまうことで悩んでいる男の子のお話。

男の子の名前は、おしっこちょっぴりもれたろう
男の子には、おしっこけっこうもれたろうという仲間もいる。

姓と名の区切りがどこになるのかはよく分からないけれど、おかしな名前だと思う。

男性であれば、小さい頃におしっこをしてパンツを履いた後で、トイレで出し切ったと思っていたのに、おしっこが漏れ出てきて、パンツを濡らしてしまった、という経験は一度ならずしたことがあるであろう。

この絵本の主人公の男の子は、漏れ出たおしっこでパンツが濡れてしまったことがお母さんにばれると、お母さんに怒られてしまう。
お母さんに怒られるのが嫌だから、男の子はパンツが乾くまで家の外に出る。
男の子は、家の外で他にも同じようなことで困っている人がいないかどうかを探す。
困ってそうな人が見つかると、自分と同じようにおしっこが漏れていることで困っているのではないか、と考えて行動する。

こんなことをする男の子は現実にはおそらくいないのだろうけれど、子供が読むと面白いのかもしれない。

男の子のおじいちゃんもおしっこが漏れていることが分かったのは、男の子にとっては、おしっこが漏れているのは自分だけではない、と分かって安心できたのかもしれない。

私が大人だからかもしれないけれど、おじいちゃんと男の子とのやり取りには物足りなさを感じた。

おしっこが漏れ出てパンツを濡らさないようにするにはどうしたらよいのか、ということをおじいちゃんであれば知っていたのではないだろうか。
おじいちゃん、子供の頃からずっと、何の対策も取らずに、長年、漏らし続けているだけなのだろうか。
本当にそうだったら仕方ないけれど、もし、対策方法を知っているのであれば、男の子に教えてほしかったなぁ。
お母さんには教えられないことかもしれないから。

私であれば、以下のことを思いつくし、実際に、以下のようなことをしている。
  • おしっこを出した後、すぐにパンツは履かずに、真に出し切るまで、ブラブラさせる。
  • トイレットペーパーで拭きとる。

絵本なので、子供の想像力をかきたてたり、色々な視点で楽しめればいいのだろうし、今のようなことを絵本を読んだ子供とお母さん、お父さんとで意見を出し合ったりする、ということをして楽しんでもいいのかもしれない。
そういったことを考えると、良い絵本だなぁ、と思った。

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