台風21号で松山発・東京行のJR四国の夜行バスが運休。コトバスエクスプレスを急遽予約して移動したが神戸で途中下車!(2017年10月)

2017年10月22日現在、愛媛県松山市の自宅に帰省中の私は、予約・購入済みのJR四国の夜行バスで本日の夜に松山を出発し、明日の朝に東京に到着する予定であった。
しかし、超大型台風21号の接近のため、夜行バスが出発する当日となる本日の14時21分に「高速バスネットからのご案内」というタイトルで以下のようなメールが届いた。

《メールここから---------------------------------------------------------》

■予約番号
(ここには私の予約番号が記載されていた)

■予約詳細
ご乗車日 10月22日
ドリーム松山2号

いつも高速バスネットをご利用いただきましてありがとうございます。
ご乗車予定の高速バスは、気象災害により運休いたします。
お客さまにはたいへんご迷惑をおかけいたします。

すでに乗車券類をご購入(決済)されているお客さまにつきましては、
次のとおり無手数料にて払い戻しいたします。

【ネット決済の場合】
ご決済いただいたクレジットカードのご登録銀行口座に返金いたします。
お客さまのお手続きは不要です。

【ネット決済で、往復乗車券をご購入されたお客さまへ】
往路、復路(往復乗車券運賃)がご登録銀行口座に返金されます。
なお、復路のみをご乗車されるお客さまは、お手数ですが、あらためてご乗車券をご購入ください。
 
【コンビニ決済・Suicaインターネット決済、窓口や券売機でご購入の場合】
運行バス会社の窓口にて無手数料で払い戻しいたします。
お手数をおかけいたしますが、ご購入された乗車券類をご持参いただき、
3か月以内にお手続きくださいますようお願いいたします。
※コンビニ決済のみ、ウェルネット払い戻しサービス(事務手数料等はお客さま負担)が
ご利用いただけます。

《メールここまで---------------------------------------------------------》

明日の朝から東京で仕事をする予定としていたので、この運休のお知らせには愕然としてしまった。
既に松山駅から岡山駅までの特急は全便運休になっていたし、フェリーも運休だから広島に渡って広島駅から新幹線に乗るということもできない。
飛行機はANAは一部運航している便もあるようだけれど、価格が高いので最初から移動手段として選択肢にはない。
安い飛行機・ジェットスターは完売の状態であったけれど、ジェットスターのサイトで見てみると欠航になっていた。
ジェットスターで今夜成田空港に行こうと思っていた人は行けなくなったので困っているであろう。

さて、私はどうしようかと考える。
JR松山駅に電話をしても、「岡山駅までバスなどで何とか移動してもらえれば、新幹線は動いていると思いますので東京まで行けるかもしれません」と案内される。

自宅の同じ和室の部屋にいた妻から一言。
伊予鉄の夜行バスはまだ運休になっていないよ
妻は私が困っている様子を見て、東京に帰る方法を探してくれていたようである。

その妻の一言を聞いて、ダメ元で、楽天トラベル(高速バス予約)のサイトを開いて、愛媛から東京までの夜行バスを検索すると、伊予鉄はヒットしなかったけれど、琴平バス株式会社が運行するコトバスエクスプレスの夜行バスがヒットした。
金額は10900円なので、JR四国バスや伊予鉄の夜行バスとあまり変わらない価格帯。

急いで予約手続きをして、無事に予約が完了。
しかし、実はサイトで予約はできたけれど、運休になっているのではないかと心配し、すぐにコトバスエクスプレスの窓口に電話をして問い合わせる。
そうすると、窓口の男性から「まだ決めかねていますが、15時頃には運休にするかどうかを決定します」と案内された。

ホームページで情報を公開するということであったので、ホームページに掲載されるのを待つ。
待っていると、嬉しい情報が掲載された。

《ホームページ掲載情報ここから---------------------------------------------------------》

2017年10月22日 15:02 運行状況
10/22 台風21号による運行状況のご案内

台風21号が接近しておりますが、現在本日の便は全便運行予定です。

台風の影響で一部迂回運行や遅延が発生する場合がございます。

ご利用のお客さまにはご迷惑をおかけいたしますが、何卒ご了承ください。

運行状況に変更がありましたらホームページにて発表致します。

《ホームページ掲載情報ここまで---------------------------------------------------------》

台風21号が接近しておりますが、現在本日の便は全便運行予定です。」という一文に歓喜。
よし、何とか松山から東京に移動できそうだ。

どうか走行途中で運行取りやめになったり、出発直前で運休にならないように、祈っておこう。

台風で夜行バスが運休になるかどうかは、夜行バスの運営会社によって判断が分かれるということが今回のことで分かった。
今後似たようなことがあったら、すぐに諦めるのではなく、楽天トラベルなどの予約サイトで何とかして移動する手段を探さないといけないと思った。

15時40分頃、JR四国バスの窓口から電話があり、私が予約していた夜行バスが運休になったこと、支払い済みの料金については払い戻しになることを告げられた。
既にJR四国からのメールで運休することを把握していた私。
さらに代替手段としてコトバスエクスプレスを予約済みで、コトバスエクスプレスが運休にならずに運行する予定であることを知っていた私としては、「はい、分かりました!」と明るく対応。
窓口の人は、何でこの客は運休になったのにこんなに明るいのであろうと不思議に思ったかもしれない。

さて、17時27分現在、コトバスエクスプレスのサイトでは特に運行状況の更新がないので、きっと予定通り運行するのであろう。
コトバスエクスプレスが、もしうまく東京まで移動してくれても、後は予定通りに到着するかどうか。
朝7時20分にバスタ新宿に到着予定となっているけれど、台風の影響でどれぐらいバスが遅延するのかが気になるところ。

《10月23日追記》
10月22日19時30分にほぼ予定通りに松山駅の東側にあるホテルニューカジワラに隣接する敷地からバスは出発した。

JR松山駅東 ホテルニューカジワラ横に停車中のコトバスエクスプレスの連絡バス
JR松山駅東 ホテルニューカジワラ横に停車中のコトバスエクスプレスの連絡バス。

コトバスエクスプレスの連絡バスの座席(左右に2列ずつの合計4列の座席)
コトバスエクスプレスの連絡バスの座席(左右に2列ずつの合計4列の座席)。

松山自動車道や高松道の一部が通行止めになっているけれど、一般道を通って何とか進んでいき、23時16分頃には琴平バス徳島営業所に到着した。
ここで4列シートのバスから、3列独立シートのバスに乗り換えとなった。

コトバスエクスプレスの夜行バス(シート名はプレミアム3)
コトバスエクスプレスの夜行バス(シート名はプレミアム3)。

連絡バスにはなかったが、夜行バスにはバス内で無料のWi-Fiが使えるのでスマートフォンのパケット通信料金を節約できるのが良い。

乗り換えるための乗客がなかなかそろわず、23時53分頃にようやく出発した。
バスタ新宿に午前7時20分に到着するのはもう無理なんだろうなぁ、とこの時から思い始めていた。
バスの乗務員さん達が早島インターで降りる話をしているのが聞こえてきたので、淡路島の上を通る徳島道ではなく、瀬戸大橋を通って本州に渡るということが分かった。
ほぼ目の前にある淡路島に渡らず、逆走をして大回りで香川県・岡山県軽油で移動することになった理由は、台風のせいで徳島道が通行止めになっていたからのようだ。
LINEで自宅にいる妻に状況を報告しているうちに、疲れてきて眠気がきたので、とりあえず寝ることにした。
夢の中では早朝にYCAT(横浜駅のバスターミナル)に到着していた。
意外と早く着いたものだと感心していると、目が覚めた。
時刻は午前4時57分。
東京生活では、この時間帯に目覚めることが多いので、夜行バスだから早く起きた、というわけではない。
私の普段の活動開始時間に近い。
さて、今はどのあたりまで来たのだろう。
バスの車窓から外を眺めてみると、何度か見たことがある神戸の景色が見えた。
ああ、そういえば今年、家族旅行でこのあたりをドライブしたなぁ。
あれは神戸市役所...。
バスの隣を走る車のナンバープレートは神戸ナンバー。
ん・・・あれ?まさか...。
目が覚めてきた。

iPhoneでGoogleマップを開いて位置を確認してみると、神戸市内にいることが確実のようであった。
走っている道路は高速道路ではなく、一般道。
国道2号であった。
Google Mapで新宿までにどれぐらいの時間がかかるのかを計測してみると、自動車での移動で約8時間かかるという結果が出た。
この約8時間というのは、高速道路が封鎖されている状況だと全くアテにならない。
仮に本当に8時間で着いたとしても、東京に到着するのは13時過ぎになる。
そして、きっと道路事情は最悪だから13時には着かないし、13時に着いたのでは遅すぎる。

走行中のバスの運転手さんに話しかけるのはよくないと思い、信号待ちをしてバスが停車している時に、思い切って運転手さんに話しかけた。
「すみません、まだ神戸ですよね?このままだと東京に到着するのが昼以降になりそうなので、どこかでバスを降ろしてもらえないでしょうか」
運転手さんがバス会社に連絡をして確認をしてくれた後、バス停で私を降ろしてくれた。

メルセデスベンツ神戸中央店、阪神バス・脇浜三丁目バス停付近(2017年10月23日午前5時18分頃)
メルセデスベンツ神戸中央店、阪神バス・脇浜三丁目バス停付近(2017年10月23日午前5時18分)。

降りた場所から新神戸駅にまで歩いて向かう。
神戸はもう台風が通り過ぎた後だったので風もほとんど吹いていなかったし、雨も降っていなかった。
バスを降りた場所から新神戸駅までは歩いて30分ほどであった。

新神戸駅前の交差点(2017年10月23日午前5時48分頃)
新神戸駅前の交差点(2017年10月23日午前5時48分頃)。

新神戸駅までたどり着けたのは、スマートフォンのGoogleマップアプリのおかげである。
このアプリがなかったら、まずここまでたどり着くことはできなかった。

自動券売機で新幹線の切符を購入して改札口から新幹線ホームに向かう。

新神戸駅2番ホーム(名古屋・東京方面)と電光掲示板
新神戸駅2番ホーム(名古屋・東京方面)と電光掲示板。

新神戸駅を午前6時9分に出発する新幹線のぞみ100号・東京行に乗車することができた。

新幹線のぞみ100号東京行の自由席車内の様子(2017年10月23日午前6時9分頃)
新幹線のぞみ100号東京行の自由席車内の様子(2017年10月23日午前6時9分頃)。

早い時間帯であるからか台風の影響よるからか、自由席にはほとんど人がいなかった。
この状況であればPCでの仕事がはかどる。

この新幹線は遅延しなければ午前8時53分に東京駅に到着する予定であった。
途中で17分遅延したので、東京駅に到着したのは午前9時10分であった。

東京駅新幹線ホームと電光掲示板に流れる台風21号による遅延のお知らせ(2017年10月23日午前9時10分頃)
東京駅新幹線ホームと電光掲示板に流れる台風21号による遅延のお知らせ(2017年10月23日午前9時10分頃)。

遅延したとはいえ、あのまま途中下車をせずに夜行バスに乗ったままだと、昼過ぎになってもまだ神戸か大阪付近にいたのではないかと思うから、新幹線で移動したのは正解だと思った。
東京の会社には午前9時30分には出社できたので、本来の出社時間(8時30分)よりも1時間遅れただけで済んだ。
1時間遅れたのも本当はつらいが、たまたま何とかなった。
バスの中だとPCを操作することが困難だけれど、新幹線での移動だとPC操作が行えるので、新幹線での移動中のほとんどの時間をPC操作をして仕事をしていた。
作業的な意味では仕事への影響はほとんどなかった。
8時30分から9時30分の間に複数の顧客から私に電話がかかってきていたことも、1時間程度の遅れであれば、何とかなった。
あのままずっとバスに乗っていたら、どうなっていたのであろうと考えると怖い。

C制 乗車券・新幹線自由席特急券/特定特急券 新神戸(市内)→東京・品川(都区内)、領収書
C制 乗車券・新幹線自由席特急券/特定特急券 新神戸(市内)→東京・品川(都区内)、領収書。

新神戸駅から東京駅までの乗車券・新幹線自由席特急券の合計料金は14160円。
この料金は、自腹になるのかなぁ。
手痛い出費だなぁ。

《10月24日追記》
バス会社・コトバスから電話連絡があり、一昨日の夜行バスで私が途中下車をして新幹線に乗り換えることになってしまったことについてお詫びをされ、新幹線代金を支払います、と言われた。

バス会社としては目的地に乗客を送り届ければ何時間遅延しても乗客に乗車料金を返金する必要はないこと、ましてや乗客がバスを途中下車して新幹線に乗り換えた費用をバス会社が負担するようなことはないであろうと思っていたので、このお詫びと料金の支払い提案には驚愕した。

何だかとても申し訳ない気がしたので、「え、いいんですか?何だかすみません」と言いながらも、とりあえず支払ってくれるということなので、聞かれるがままに私の銀行の口座番号を伝える。
私が支払った新幹線の代金は後日私の銀行の口座に振り込みをしてくれるということであった。

興味本位から私は夜行バスが東京に何時頃に到着したのかを聞いてみた。
「あれからバスは何時頃に到着したのですか。夕方頃でしょうか」
「いえ、東京まではたどり着きませんでした。バスは京都で運行を取りやめ、乗客の皆様には京都駅から新幹線で東京に向かって頂きました。お客様のように途中でバスを降りられる方も何名かいらっしゃいました」

これで謎が解けた。
夜行バスが目的地まで乗客を送り届けることができなかったので、目的地までの新幹線代金を支払ってくれることになったのであろう。

私としては台風の中でも運行を決行してくれたバス会社に文句を言う気にはなれなかったので「それは大変でしたね。お疲れ様でした」と感謝の言葉を述べた。

次回からは台風が接近している時には、夜行バス、列車、飛行機など、公共交通機関を無理して利用しない方が良い、と思った。

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