新幹線の乗車後に切符を紛失したらどうなるのかが分かった

私が紛失したのではないが、数週間前に、新幹線自由席に乗っていると、新神戸駅から乗車した男性が車掌さんに声をかけるのが聞こえてきた。

「すみません、切符をなくしました。領収書はあるのですが」
「領収書は切符ではないので、切符が見つからないと、運賃を全額お支払い頂く必要があります。どちらから乗車されたのですか」
「新神戸駅からです」
「新神戸駅で切符の忘れ物がなかったかどうかを確認します。どちらの駅で下車する予定ですか」
「名古屋です」
「現金で購入されましたか、クレジットカードで購入されましたか」
「クレジットカードです」

その後、切符をなくした人と車掌さんとの間で、なくした切符の詳細情報を話し合っていた。切符の忘れ物が複数ある場合、どれがその人のなくした切符であるかを特定する必要があるから、詳しい話をしているのだろう。あるいは、嘘をついていないかどうかを確かめる、という目的もあるのかもしれない。
車掌さんの話では、領収書は切符にはならないということであったが、領収書には切符に書かれている通し番号と同じ番号が書かれているのが一般的であるため(※)、忘れた切符と照合する目的としては役に立ちそうだ。
※自動券売機で発行される領収書の場合。手書きの領収書に通し番号が記載されるかどうかは不明。

この切符をなくした人と同じく、私も名古屋駅で下車する予定だったので、名古屋駅に着く数分前、そろそろ席を立って乗降口に向かおうと思っていると、車掌さんが再登場し、切符をなくした人に話しかける。
「新神戸駅で切符が見つかりました。このメモを名古屋駅の精算担当の駅員に渡せば、話が分かるようになっています。私の電話番号も書いています」
切符をなくした人は、車掌さんにとても感謝していた。

これら一連のやり取りを聞いていた私は、車掌さんの迅速な対応と細やかな配慮に、JRのサービスレベルの高さに感動した。

切符をなくして、切符が見つからない場合は全額負担しないといけないことは分かったが、今回のように、なくした切符が見つかった場合は、何とかなる、ということが分かった。それでも色々な人に面倒をかけるし、見つからない場合は大損害なので、当たり前のことだが、切符はなくさないように注意しないといけないと思った。

前へ

NASAが火星には液体が存在するという証拠をつかんだとのこと

次へ

JR新橋駅とJR金町駅間の通勤用定期券を購入した