与沢翼『秒速で1億円稼ぐ条件』を読んだ感想

3週間ほど前に大学時代の先輩・友人である安倍先輩と一緒にブックオフで安くなっている面白そうな本がないかと探していると、テレビやネットの世界で過去にかなり話題となった与沢翼氏の著書で『秒速で1億円稼ぐ条件』(フォレスト出版)という本が見つかった。

パラパラとめくって内容をざっと確認していき、202ページ目にあらゆるツールから現金化するという面白そうな大見出しがあり、そこで私のページをめくる手が止まった。
一緒に見ていた安倍先輩の琴線に触れたらしく、「これはいいかもしれないね」となった。

私は「あらゆるツールから現金化する」というフレーズから与沢翼氏の金儲けへの執着心を強く感じて面白いと思った。

新書で買うと1500円+税という価格だが、ブックオフ価格では税込200円だったので、試しに購入してみた。

それは3週間ほど前のことで、その後、仕事が忙しすぎて出張も多くて本を読むことができなかった。
先週の土曜日の朝は久しぶりにのんびりとした休日となったので、午前中の時間を使ってこの本を読むことができた。

与沢翼氏については、世間では色々な言われ方をしていて、評判はよくないようであるが、私としては本書を1つのエンターテイメントとして楽しみつつ、もし、本当に「秒速で1億円稼ぐ」ことができそうなヒントがあれば参考にしたいと考え、結構真剣に読んだ。

気になるところには付箋紙を貼りながら読んだほどだ。

付箋紙を貼りながら読んだ与沢翼氏の著書『秒速で1億円稼ぐ条件』(フォレスト出版)
付箋紙を貼りながら読んだ与沢翼氏の著書『秒速で1億円稼ぐ条件』(フォレスト出版)。

読み進めているうちに気付いたが、読み終えた後に確信した。

与沢翼氏の能力が高すぎる。
やっていることも特殊すぎる。
とてもではないが、私には『秒速で1億円稼ぐ条件』は満たせそうにない。
仮に『秒速で1億円稼ぐ条件』を満たしていても、与沢翼氏と同じことを実践しようとしたら、それは大博打になって大損をする可能性もある。
それぐらいの勇気がないと成功はしないのかもしれないけれど。

これだけの感想であれば、本書を読んでも私にとっては何も得られるものがなかった、ということで終わってしまうけれど、そうはならなかった。
私にとっては参考になること、面白いと感じることも書かれていたからだ。

『秒速で1億円稼ぐ条件』に書かれていることのうち、私にとって参考になったこと、面白いと感じたことについて、以下に本書からの引用をまじえながら私の感想を記載する。

<P1>
この本は、「あなたが秒速の速さで金を稼ぐ」ための本である。
それも、月に10万円や20万円を稼ぐような内容ではない。しかも、月収で100万円稼ぐための本でもない。
ずばり、月収で1000万円、年収で1億円稼ぐための本である。
嘘偽りはない。なぜならば、この私がたった1人で5億円を稼いだからである。

→この言葉には嘘はないのかもしれないけれど、与沢翼氏本人以外でも本書を読むことで稼げるかどうかまでは断言されていない。

<P2>
金持ちになる方法は、アメリカのクリントン政権下で副大統領を務めたアル・ゴアの首席スピーチライターだったダニエル・ピンクが指摘した、「フリーエージェント」になり、今すぐビジネスを立ち上げることなのだ。

→「フリーエージェント」という用語に権威付けをつけようとしているのがよく分かる一文だけれど、不勉強な私としては米国の副大統領の首席スピーチライターがどれぐらい権威のある人であるかはよく分からなかった。

<P25>
私の面接を受け、そのまま「弟子にしてください」と言う人もいる。それくらいの覚悟がないと、金儲けができる人には育たないのだ。

→これはたしかに、そのとおりかもしれない。

<P28>
常識外のことをやっても目を見張るような成果を残すと、人はついてくるものだ。
私は中学1年のとき、そのことを体験していた。古着を集めて学校で販売したとき、先生には叱られたが生徒は顧客になってくれたからだ。

→与沢翼氏が中学生1年生の頃に学校内で商売を行ったというこのエピソードは面白い。世間を騒がせるほど金儲けができている人は、小さい頃から発想力と行動力が違うということが分かる。

<P48>
フリーエージェントになると好きなときに働き、莫大な金額を稼ぎ出すことも不可能ではない。その点、単なる個人事業主は、自分の体を酷使して忙しく働くしかない。

→このように書かれてはいるけれど、実は最後まで読んでも、フリーエージェントと個人事業主との違いがよく分からなかった。

<P55>
ビジネスを立ち上げるとき、「こいつは虚言癖があるのか」と思われるくらいの大言壮語が必要である。

→たしかに必要かもしれない。

<P63>
成功する男は「非道」だとも言われているが、志があるのなら奥さんと離婚するくらいの覚悟がないと本当の金儲けは難しいのかもしれない。

→与沢翼氏も語尾を「かもしれない」というように断定表現にはしていないので本心ではないのだと思うけれど、私は「非道」になるつもりはないし、奥さんと離婚することなど考えられないなぁ。

<P64>
ビジネスで成功したり、金持ちになったりする人は、自分を中心に世界を構成したがっているのだ。逆に、分別がありすぎる人は常識で動くことが少なくないのでビジネスでの成功や金持ちになる可能性から遠ざかることになる。

→たしかに、皆と同じことをしていたら皆と同じにしかならないのであろうから、このことはそうかもしれないと思う。

<P72>
私の場合、今日何をやるのか全部書き出し、それを上から順番に修羅のように処理している。
その書き出した項目に「終わった」という意味で斜線を入れるとき、なんとも言えない心地よさを覚えて気持ちが爽快になることを自分が一番わかっている。

→私はiPhoneのメモ機能で、やること一覧を書いて似たようなことをしているが、与沢翼氏と大きな違いがあることが分かった。
与沢翼氏は一日で終わることが前提となっているようであったが、私は一日で終わらず、着手すらできないものがあったりする。
私自身はあまりにも計画性がないのではないかと思った。
まずは、一日で終わらせられることを前提に今日何をやるのか、というリストを作成しようと思った。

<P80>
ビジネスを始めた人は、「アンチも半年でファンにできる」くらいに思っているとがんばり続けることができるはずだ。

→このような心の持ち方ができるのは羨ましい。私ももっと強い心を持てるとよいのだけれど。

<P89>
ところで、セレンディピティという言葉がある。それは何かを探しているときに、求めているものとは違う思いがけない何かを見つける能力のことである。

セレンディピティの意味どころか、この言葉を初めて聞いたけれど、偶然何か別のものを見つけるということは私も経験上、たまにある。それをもっと大切にしようと思った。

<P101>
なおLPOとはウェブページのなかでもユーザーが最初に到達するページ(ランディングページ)を最適化することにより、ユーザーを誘導したいページへ向かわせることである。

→これはその通りだと思う。私のブログサイトもランディングページをもっと最適化しないといけないと感じた。

<P133>
アフィリエイトビジネスは、成功報酬型広告とも呼ばれている。その1つに、資料請求タイプの「オプトイン・アフィリエイト」がある。顧客リスト(メールアドレス)を紹介して新規のメールアドレスが登録されると、顧客が成約するしないにかかわらず報酬が支払われるというものだ。
商品を売ってそのマージンを得るのではなく、読者が資料請求もしくは特典請求すると報酬が得られるようになっている。それもあって、アフィリエイターが稼ぎやすい分野だとされている。

→与沢翼氏が秒速で破産してしまった後、すぐに復活できたのは「オプトイン・アフィリエイト」での成果が大きいようである。ただし、与沢翼氏の「オプトイン・アフィリエイト」での成功例については特殊すぎて容易には真似できないものではないかと思った。与沢翼氏が既に知名度がある有名人であったから成功しやすかったとも考えられる。

<P135>
のんびり稼ぐのなら従来の王道的手段でいいと思うが、秒速で稼ぐには法を犯さない範囲で、ときには常識やルールを破る必要もあるのだ。

→そうかもしれない。

<P179>
私は、ただ「ホリエモンのパソコン教室」というDVDをアフィリエイトしたいだけだった。

→与沢翼氏がホリエモンのDVDをアフィリエイトで紹介しようとしていたとは。
与沢翼氏が「ホリエモンのパソコン教室」という面白いネーミングのDVDをアフィリエイトで紹介する時にどんな文章を書いていたのかが気になる。

このDVDはホリエモン(堀江貴文氏)がパソコン教室の先生をしている動画なのだろうか。
普通のパソコン教室のDVDではないような気がする。
ちょっと観てみたいなぁ。

<P209>
あなたがフェイスブックの初心者なら、やはり友だち5000人を目指していくべきだ。無名のユーザーは最初、進んで友だち申請をしていくしかない。

→初心者ではないけれど、友達が少ない私としては、5000人は無理な数字。
これが達成できるできる人は、なかなかいないのではないだろうか。
だからこそ、これが達成できる人はそもそも成功する素質がある、とも考えられるのかもしれない。

<P212>
基本的に友だちの数が5000人に達したとき、やりようによっては年収で300万円くらい稼げるかもしれない。

→与沢翼氏の経験談として、「5000人の友だちで300万円ほど稼がせてもらった」とのこと。
イベント告知などでフェイスブックの5000名の友達に連絡をすると、何名かはイベントに来てもらってお金を頂ける、というやり方のようであったが、私には仮に5000名も友達がいても、イベントを開催することができないから、ハードルが高すぎるなぁ。
もちろん、イベント開催以外でも金儲けの方法はいくらでもあるのだろうけれど。
このフェイスブックの友達5000人目標は、人によっては大いに参考になると思う。

<P224>
ブログでは、1記事に必ず1画像を載せておいたほうがいい。画像は右脳に訴えかけ、伝えたいことを直感的に理解してもらえるからだ。

→その通りだと思う。
少し前に私のブログはテンプレートを変更したので、画像の重大性が増している。
ブログテンプレートはMovable Typeの無償提供のものを使用しているけれど、ブログ記事一覧ページやブログ記事内の関連記事にサムネイル画像を表示する機能があり、画像があればサムネイルが表示される仕組みになっている。
画像がなければ当たり前だけれどサムネイル画像は表示されない。
画像がある場合はリンク先のブログ記事の内容についてイメージがつきやすいので、その記事へのリンクをクリックしてもらいやすくなる。
画像はブログに積極的に掲載したいと改めて思った。

<P252>
あなたが「秒速で稼ぐ」ことを実現するには、私が編み出した「与沢プロダクトローンチ・アルティメイト・ウェポン」を駆使する必要がある。

→FF7(Final Fantasy 7)のボスキャラの名前かと思った。
アルテマウェポンとかいたような。
ネーミングが面白すぎて笑ってしまった。

<P269>
私がスーパー・フリーエージェントになった今、理想として目指しているのが「日本人総アフィリエイター化計画」である。これは、世間に衝撃を与える滅茶苦茶でアメージングなものだと思っている。

→面白いかもしれない。

<P270>
これまで企業は、小売店や問屋など20世紀型の販売チャネルで商品を売ってきた。
しかし、「日本人総アフィリエイター化計画」が進むと、各消費者が主導権を握った新しい流通チャネルが全国各地にアメーバのように広がっていくはずだ。

→人それぞれ、多種多様な考え方があるので、日本人全てがアフィリエイターになるとは思えないけれど、今よりももっとアフィリエイトをする人は増えるのではないかと思う。

<P285>
フリーエージェントとは、組織に縛られず、自由な時間と莫大な富を持つ輝く個人のことである。

→この考え方にはとても賛同できる。
この考え方でとても良いのは、「自由な時間」と「莫大な富」を等しく扱っていることだ。
どちらか一方だけあっても不十分で、どちらもあることが大前提となっているのが良い。

本書を読んだ結果、今の私には「秒速で1億円稼ぐ」ということはできそうにないことは分かったけどれど上述のように、読んでみて参考になることがたくさんあったので、読んで良かった。

本書は、特に最後の締めくくりがよかった。
「自由な時間」と「莫大な富」を得られるように、私も努力をしなくては!

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