作:菊地秀行・画:細馬信一 『魔界都市ハンター 1』


時は西暦199X年。舞台は、東京新宿、通称、魔界都市。主人公の十六夜京也(いざよいきょうや)は、銀座に突如現れた「神」とされる老人をめぐる日本政府と闇教団との熾烈な戦いに巻き込まれていく。ストーリーも面白いが、不可解なセリフがとても面白い。「魔教の名にかけて銃器の使用はならん!」(p34)→世界滅亡をたくらんでいても、正々堂々と闘う姿勢がいい。「魔教の名にかけて」は、すごくつぼにはまった。「こいつがオレの能力よ 瞬間移動(テレポート)と言う! ただし5m四方しか効かんが」(p58)→なぜ敵にわざわざ弱点を教える・・・。「けりは効かねえぜ オレはサイボーグでよ」(p94〜95)→股間を蹴られて苦しそうにうずくまった後にこんなことを言われても・・・。、「バ・・・ バカなこんなところへどうしてミサイルが!?」(350p)→私も唖然とした。あまりにも都合よすぎるぞ。「お姉さんが地獄のよろこびを教えてあげる」(p383)→お約束っぽいセリフだけど、最高に笑わせていただきました。名称も面白い。闇(ダーク)教団、「情報屋のK作」(p76)、「極悪タクシーの竜さん」(318p)など安直過ぎる名前がかえっていい。つぼにはまりました。よし、早く2巻を読むぞ。

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柊あおい 『バロン 猫の男爵』