宮部みゆき 『クロスファイア(下)』


上巻の続き。最後まで読んで、青木淳子の熱狂的なファンになった。あんな目にあっても、許してあげるなんて・・・。もちろん、許すことができたのは、青木淳子の悲壮感・孤独感がそれだけ非常に強かったという裏返しである。この「許した」ことで、青木淳子の悲劇さが一層増した。・・・牧原刑事を除いて、この本に出てくる男性はろくでもない人ばかり。牧原刑事は、Xファイルのモルダー捜査官と生い立ちや性格が似ている。牧原刑事と青木淳子がもう少し早く出会っていたら良かったのに・・・。———青木淳子はガーディアンと名乗る組織と関わることになる。一方、石津ちかこは青木淳子の行方を追う。そして・・・。

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